猛暑が続いた暑い秋が終わり、急激に冷え込む中、11月23日と24日に有馬野川生涯学習支援施設アリーノで第9回アリーノ市民活動ふれあいフェアが開催されました。
私たちまちづくり協議会も実行委員会の一員として、フリースペースでの展示や集会室でのDVD上映に参加しました。
上映したのは、中村哲さんのパキスタンとアフガニスタンでの活動を記録したドキュメンタリー映画「荒野に希望の灯をともす」です。
中村哲さんは精神科医でありながら、単身ペシャワールへ赴き、山岳地帯を越えてアフガニスタンの無医村を訪問し続けました。治療器具や清浄な水もない環境で、日本からの寄付だけを頼りにハンセン病患者の手術を行い、100本以上の井戸を掘って住民を救おうと奮闘しました。しかし、干ばつの影響で農地は荒れ、栄養不足で命を落とす子供たちが増えていきました。「100の診療所より1本の用水路」と気づき、住民たちに銃の代わりにツルハシやスコップを持たせ、荒野に用水路を掘り、クナール川から水を引き込みました。洪水やその他の苦難を乗り越え、筑後川の山田堰から学びながら、荒野を緑豊かな農耕地に変え、65万人の命を支える活動を35年間続けました。
このドキュメンタリーは、1人の医師の壮絶な戦いを描いています。それは他者との対立ではなく、自分自身や大自然との闘いです。仕事とは何か、働くとはどういうことか、平和はどのように生まれるのか、見終わった人々に強く訴えかける映像でした。多くの人に見てほしい、何度でも観てほしい作品です。
アリーノの集会室では、朝9時からまち協の役員が椅子を並べ、プロジェクターを設置して会場作りが順調に進みました。10時から入場が始まり、10時半には用意した席が満席となり上映が開始されました。
この映画を観るために初めてアリーノを訪れた方や、自団体で上映会を開きたいとDVDの貸出を希望する声も聞かれました。
アリーノふれあいフェア自体も大盛況で、参加した14団体が展示や実演、体験会などで工夫を凝らして盛り上がっていました。唯一の食べ物であるカレーライスも、13時前には完売となり、昼食を取れなかった人もいたかもしれません。
まち協としても充実した、有意義なイベント参加となりました。